中日新聞記事(2013年1月9日)
水窪舞台ほのぼのアニメ 製作本格化
浜松市天竜区水窪町をイメージした山間地を舞台とする長編アニメ「ミナの森のカンナ先生」の製作が本格的に動きだす。
原作を担当する上嶋常夫さん(61)=同市中区上浅田一=らが一月中に「製作上映委員会」を結成。
声優や作画担当者らを養成し、今年十二月の完成を目指す。
物語では、山間地の村で廃校になった小学校が再開し、カンナ先生が校長に着任。
「言子(ことこ)」と呼ばれる妖精も登場し、ほのぼのとした日常を描く。
自然の大切さ、ふるさとの良さを感じてもらうのが狙いだ。
上嶋さんは中区でライブハウスを経営。
主に水窪町で撮影された実写映画「果てぬ村のミナ」でも総合プロデューサーを担当した。
元教諭でイラストレーターの津ケ谷寛奈(かんな)さん(44)=水窪町=が、キャラクターデザインを務める。
声優と作画担当者らを養成する「学校」は四月に中区で開き、受講者を約二十人ずつ募る。
週四日、午前から夕方まで講義を受けてもらい、実際に製作に参加する人を選ぶ。
声優の指導は「巨人の星」や「機動戦士ガンダム」などで演じた白石冬美さんらが当たる。
浜名湖畔の舘山寺地域(同市西区)でも宣伝イベントを展開する計画。
観光客や地元の若者をターゲットに、声優や作画の体験ができるアニメ製作工房を同地域に設ける考えもある。
上嶋さんら関係者は八日、市役所で鈴木康友市長に計画を説明。
市長は「ビジネス展開をしっかり計算した方がいいですね。大成功を期待しています」とエールを送った。
問い合わせは、ライブハウス浜松窓枠=電053(451)3035=へ。
(稲垣時太郎)